消えない目の不快感の正体は「眼瞼けいれん」かもしれない
ドライアイと診断され治療を受けているが、目の不快感が消えない……。この場合、眼瞼けいれんの確認が必要だ。清澤眼科医院・清澤源弘院長に聞いた。
眼瞼けいれんは、「眼輪筋」の異常で起こる。眼輪筋とは目の周囲を取り囲む筋肉で、まぶたを閉じる働きがある。これが過度に収縮するようになり、まばたきが増えたり、自由に目を開けにくくなったりするのだ。両目に起こることがほとんどだが、片目だったり、左右で症状の程度に差が出ることもある。詳しい症状は〈表〉を参照してほしい(井上眼科病院・若倉雅登医師提供の資料を参考に作成)。3つ以上該当で、眼瞼けいれんの可能性ありだ。
「本態性、症候性、薬剤性の3タイプがあります。本態性は原因不明で、症候性はパーキンソン病などの一症状としてみられ、薬剤性は主に精神病領域で使われるベンゾジアゼピンという系統の薬剤の長期使用で起こります」(清澤院長=以下同)
パーキンソン病などがあれば、その治療と並行して眼瞼けいれんの治療を行う。薬剤性と判明すれば、ベンゾジアゼピン系の薬剤を処方している医師に連絡を取り、別の薬への変更や減量を検討してもらう。自己判断で勝手に服薬をやめたり量を減らしたりする人がいるが、それらは離脱症状(禁断症状)を招くため、必ず医師の指導の下で減薬していくことが重要だ。