断食で“若返り遺伝子”活発に どれくらいの期間抜けばいい
■48時間の断食で2~4倍に
国内で断食といえば、ダイエット目的が大半だが、なかなかどうしてバカにできない。
というのも、若返り遺伝子と呼ばれる「サーチュイン遺伝子」を活発化させることが期待されているのだ。金沢医科大学の古家大祐教授がマウスを使って「ミトコンドリア制御による抗老化対策」を調べてみたところ、サーチュイン遺伝子に新しいミトコンドリアを増やす“スイッチ”の役目があることがわかった。老化に伴い、ミトコンドリアは減少する。つまり、サーチュイン遺伝子を活性化させれば老化のスピードを遅らせることができ、その手っ取り早い方法というのが“断食”というわけだ。
古家教授はこれが人間にも当てはまるのか、次にヒトで実験。必要摂取カロリーから25%減らした食事を7週間続けさせたところ、サーチュイン遺伝子の働きが最大で10倍、48時間の断食でも2~4倍も増えたという。古家教授は「サーチュイン遺伝子は免疫細胞を活性化させたり、血管の老化、傷ついた遺伝子修復機能も考えられる」と言うのだ。
サーチュイン遺伝子が筋肉や血管などさまざまな細胞に「働け!」と指令を出すのだが、面白いことにサーチュイン遺伝子は空腹の時でしかスイッチが入らない。ということで、断食すればいいわけだ。