2日以上続くなら要注意…長引く「しゃっくり」に潜む病気
冷たい飲み物や食べ物が欲しくなる夏は「しゃっくり」が出やすい季節だ。胃腸などへの刺激がしゃっくりを招くからだ。すぐにおさまる場合は気にする必要はないが、2日以上続くしゃっくりは要注意。病気や薬の副作用が隠れている可能性がある。「弘邦医院」(東京・葛西)の林雅之院長に話を聞いた。
「しゃっくりは胸とお腹を仕切って、呼吸する際に収縮して息を吸い込めるように働く横隔膜がけいれんすることで起きます。しゃっくりに関係する神経経路が刺激を受けた結果、脳の延髄という場所から横隔膜などに向けて筋肉を縮ませる信号が出るからです」
しゃっくりで“ヒック”という独特な音を発するのは、横隔膜が収縮して肺に急に空気が入ると同時に声帯が素早く閉じるためだ。
しゃっくりを引き起こす刺激となるのは、早食いや過食、炭酸飲料水など急激に胃を膨らませた場合、冷たい食べ物や熱い食べ物など胃の急激な温度変化が出た場合、お酒や辛い物を食べるなど、胃に刺激を与えたときなど。
「胃には脳に直接つながっている迷走神経が多く通っているからです。ほかにも喫煙や興奮や心理的ストレスもしゃっくりにつながる刺激となります。ただ、こうしたしゃっくりのほとんどは、数時間もすれば自然におさまります」