2日以上続くなら要注意…長引く「しゃっくり」に潜む病気
問題は、しゃっくりの中に何日、何週間、何年も続く“止まらないしゃっくり”があることだ。実際、ギネス世界記録には68年間もしゃっくりが止まらなかった米国人が紹介されている。
「2日間(48時間)以上続くしゃっくりを難治性吃逆と言います。長く止まらないしゃっくりは横隔神経の走行部位に炎症や腫瘍があって、それらが横隔神経を刺激して、しゃっくりが止まらなくなっている可能性があります。肺、胃、食道、膵臓など横隔膜周辺の臓器の炎症、腫瘍などの存在をまず疑わなければなりません。脳内の異常の可能性もありますので、しゃっくりとともに不規則な胸部痛、頭痛や吐き気がある場合は脳卒中などの脳の病変を疑う必要があります」
都内に住む中村義弘さん(仮名、62歳)は昨年夏、止まらないしゃっくりに悩まされた。
最初は妻も「子供みたい」と笑っていたが、止まってもすぐに再開することに不安を感じたという。
中村さんは昔からしゃっくりを止めるのに効果があるといわれる「冷たい水を飲む」「ご飯をのみ込む」「背中を叩く」などの方法をひと通り試したが一向におさまらない。さすがに心配になって病院へ駆け込んだところ、CT検査などで脳梗塞が見つかった。