マラドーナも手術「慢性硬膜下血腫」には目の異常が表れる

公開日: 更新日:

 偶発的な頭部外傷から硬膜下血腫を発症することの多い慢性硬膜下血腫だが、リスクが高い人が存在する。心当たりがある人は日頃から注意していた方がいい。

「例えば、脳萎縮のある高齢者、コンタクトスポーツをするアスリート、抗凝血剤を服用している人と血友病患者、お酒が大好きな人、そして赤ちゃんです。赤ちゃんと聞いて意外に思われる人もいるかもしれませんが、赤ちゃんは4頭身でバランスが悪く、転倒などで軽く頭を打っただけなのに慢性硬膜下血腫になる場合があります。また、慢性タイプの硬膜下血腫は特に高齢者によく見られます。赤ちゃん同様、軽い頭部外傷でも引き起こしやすい。静脈性の出血はゆっくりと起こり、症状は数週間または数カ月間、表れない場合もあります。症状の発現が遅れているため、高齢者は頭部外傷がどのように起こったかさえ思い出せないことも多い。また、変化は非常に微妙でゆっくりと発生するため、友人や家族がその発症に気付かない場合もあります」

 診断が明らかになれば、治療は脳神経外科で頭蓋骨に穿頭の上、血腫を吸引することになる。

 この処置は脳外科医にとっては比較的容易なものなのだが、再発することがあるため注意が必要だという。

「私の知り合いの眼科医も、その診断がついていながら死亡に至ってしまった例もあり、私には忘れられない病気です。油断は禁物です」

 モノが二重に見えたり、目の位置がいつもと異なると感じたら、ためらわずに眼科や脳神経外科を受診することだ。

■関連キーワード

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    野村監督に「不平不満を持っているようにしか見えない」と問い詰められて…

  2. 2

    「高額療養費」負担引き上げ、患者の“治療諦め”で医療費2270億円削減…厚労省のトンデモ試算にSNS大炎上

  3. 3

    萩原健一(6)美人で細身、しかもボイン…いしだあゆみにはショーケンが好む必須条件が揃っていた

  4. 4

    おすぎの次はマツコ? 視聴者からは以前から指摘も…「膝に座らされて」フジ元アナ長谷川豊氏の恨み節

  5. 5

    “年収2億円以下”マツコ・デラックスが大女優の事務所に電撃移籍? 事務所社長の“使い込み疑惑”にショック

  1. 6

    歪んだ「NHK愛」を育んだ生い立ち…天下のNHKに就職→自慢のキャリア強制終了で逆恨み

  2. 7

    僕に激昂した闘将・星野監督はトレーナー室のドアを蹴破らんばかりの勢いで入ってきて…

  3. 8

    日本にむしろ逆風…卓球王国中国で相次ぐトップ選手の世界ランキング離脱と進む世代交代

  4. 9

    「(来季の去就は)マコト以外は全員白紙や!」星野監督が全員の前で放った言葉を意気に感じた

  5. 10

    迷走するワークマン…プロ向けに回帰も業界では地位低下、業績回復には厳しい道のり