「リンパを流す呼吸法」で免疫力アップ 寝る前の数分でOK
新型コロナウイルスが心配な人に、寝る直前に実践して欲しい呼吸法がある。「リンパを流す呼吸法」だ。発案者で、ハーバード大学、ソルボンヌ大学医学部客員教授で医師の根来秀行氏が言う。
「あおむけになり、両手のひらをお腹に当てて膝を立てます。お腹を膨らませて5秒間ほど鼻から息を吸い、お腹がへこむのを確認しながら、10秒程度かけて息を吐く。これを気持ちが落ち着くまで繰り返すのです」
あおむけで行うのは下肢が重力から解放されてリンパが流れやすくなるから。姿勢を正す筋肉を使う必要がないため、リラックスして行える。膝を軽く曲げるとお腹回りが緩むため、深呼吸もしやすくなる。
「お腹を動かすのは肺の筋肉である横隔膜をより大きく働かせるため。横隔膜は交感神経優位から副交感神経優位へ切り替えるためのスイッチ。これを動かし副交感神経が優位になると血管の99%を占める毛細血管が緩み、血液に含まれる酸素や栄養素、免疫細胞が全身の細胞にたっぷり送られて免疫力がアップします。しかも、横隔膜の近くの乳び槽と呼ばれるリンパの貯留槽に圧がかかり、たまっていたリンパ液がスムーズに流れるのです」