ロボット心臓手術は何が凄い? 体だけでなくフトコロにも優しい
かつては命がけだった心臓病の手術も医療や手術技術の進展で格段に安全になってきた。しかし、せっかく技術的には助けられるようになったにもかかわらず患者に体力がなかったり、手術跡を気にして手術をためらい、手術のタイミングを逃してしまうケースも少なくない。そこでいま注目されているのが、胸骨を極力切らずに行う低侵襲心臓手術を進化させたロボット心臓手術だ。2019年のロボット心臓手術執刀数が世界一のニューハート・ワタナベ国際病院の渡辺剛総長に話を聞いた。
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「私たちのロボット手術は、骨を切ることなく数カ所の小さな穴だけですべての操作を行う完全内視鏡手術=キーホール(鍵穴)手術です。術中の出血が少なく、術後の痛みも軽く、また美容的にも優れた手術のため、早期の社会復帰が可能です。当院では、僧帽弁閉鎖不全症についてはほぼすべての患者様にロボット手術を行っております」
ちなみに、ニューハート・ワタナベ国際病院の手術リスクは0.3%で、日本平均よりもはるかに低くなっている。