ロボット心臓手術は何が凄い? 体だけでなくフトコロにも優しい
実際、50代の女性は別の病院で開胸手術を宣告され、胸に大きな傷跡が出来ると夏に胸の開いたシャツが着られなくなると落ち込み、手術をためらったという。その後、ロボット心臓手術の存在を知り、積極的に手術を受け、元通りの生活を続けている。
心臓の代表的な病気には、「不整脈」(上室性、心室性、徐脈性)、「虚血性心疾患」(冠動脈が狭窄する狭心症、閉塞する心筋梗塞)、「心臓弁膜症」、「心膜疾患」、「心筋疾患」、「心不全」などがある。ダビンチ手術はこの中の僧帽弁、三尖弁、大動脈弁の形成術や弁置換術、狭心症に対する冠動脈バイパス術、心臓腫瘍切除術、心房細動に対するMAZE(メイズ)手術や左心耳閉鎖術などを対象としている。
■検査から退院まで3~7日間のパターンが多い
ロボット手術は、その中でも僧帽弁閉鎖不全症や三尖弁閉鎖不全症に対する弁形成術が保険診療上で認められている。15歳くらいから対応可能だという。
「ロボット支援下手術は、人間の手よりも可動域が広い3本のアームを自由に動かして手術部位の視野を良好に保つことができます。そのため、精密な手術が可能です。また、基本的には通常のMICSの切開(7~8センチ)より小さな穴で手術を行うことができるというメリットがあります」