小腸閉塞で入院 最新の内視鏡検査を体験し身をもって進歩を感じた
入院翌日には、イレウス管が狭窄部位を通過して腸の腫れも引いているのがレントゲンで確認できました。3日ほどですべての症状は改善しましたが、食事の再開前に、万が一を考えて腫瘍がないかどうかを確認するため、小腸内視鏡検査を受けました。小腸は5~7メートルもある長い臓器で、曲がりくねった状態で腹部に収まっています。そのため、一般的な内視鏡では観察が難しいとされていました。しかし、2000年代に入り、スコープにバルーンを装着し、小腸をアコーディオンのように折り畳みながら挿入するダブルバルーン小腸内視鏡が考案され、観察が可能になりました。
ただ、小腸は長いうえに壁が薄く、内視鏡の操作を誤ると壁を破いてしまう危険があります。そのため、全身麻酔をして腹ばいになり、動かないようにした状態で、2時間くらいかけて検査をしていきます。初めての経験でしたが、気づいたら検査が終わっていて、何も問題はありませんでした。不具合を起こしていたと思われる潰瘍になっている箇所もきれいに治っていました。
退院してからは徐々に通常の食事がとれて、排便も罹患前と同様に回復しました。ただ、しっかり治っているかどうか念のため確認しておいたほうがいいと言われ、新たにカプセル内視鏡検査を受けることにしました。こちらも2000年代に入ってから開発されたもので、超小型カメラが搭載された小指の先くらいの大きさのカプセル型内視鏡をのみ込み、画像診断を行います。