東洋医学の「刮痧(かつさ)療法」とはどんなものなのか?
刮痧療法は、2000年以上歴史のある中国の民間療法で、現在では東洋医学における治療法のひとつとされています。さらに、美容にもいいことから最近はエステサロンでも取り入れるところが出てきています。ちなみに「刮(グア)」は「けずる」という動作、「痧(シャ)」は皮膚表面に現れる赤みを表します。
刮痧療法では鍼は使いません。丸みを帯びた小さなへらのような器具(プレート)で皮膚の上から経絡や反射区をこすります。それによって深部に滞った血液(瘀血=滞った血液や老廃物)を表面に引き上げ、気、血(エネルギーのようなもの)を調整し、エネルギーの通り道である経絡の流れを整えるのです。いわば東洋医学的デトックスですね。
小さなお子さんや鍼が苦手な方にも対応でき、ホームケアとしても気軽に行えます。プレートの素材は水牛の角、天然石、陶器、プラスチック、ステンレス、木製とさまざま。形も施術する体の場所で異なります。例えば、全身に使用できる「魚形・羽形」、主に頭皮に使う「くし形」、フェースラインや頬、目頭などのくぼみに使用できる「眉形」、背中や太ももなどの広い面に適した「長方形」などです。プレートは100円ショップなどでも購入できます。