物が歪んで見える「黄斑前膜」は40歳以上の20人に1人が発症…手術を考えるタイミングは?
自宅でセルフチェックできる
ただし、手術による合併症のリスクを頭に入れておく必要がある。硝子体手術では手術時に網膜に穴(網膜裂孔)が開き網膜剥離を生じたり、感染を引き起こすリスクがあり、最悪のケースでは失明に至ることもある。黄斑前膜と診断されてもあまり慌てる必要はなく、手術を考えるなら、経験が豊富な医師とよく相談し、慎重に検討したほうがいい。
自分は黄斑前膜なのではないかと不安な人は、自宅でできるセルフチェック法を試したい。
普段から老眼鏡をかけている人は、かけた状態で図から30センチ離れる。一方の目を手で覆い、片目ずつ中心にある黒い点を見る。格子状の線が波打って見えたり、途切れたり歪んで見える場合は、黄斑前膜に限らず黄斑に生じる病気の可能性が高いという。
「近年、黄斑前膜の人は緑内障も発症しやすいことが報告されています。緑内障は日本の失明原因1位で、進行すると失明するリスクが高い。見えづらさを感じていたら、早めに眼科を受診してください」