介助状態にならないための「酒向メソッド」とは?
■高齢者ではとりわけ筋肉が大切
これらの高齢者の体の変化に対応して、介護状態にならないように、私たちは「SAKOH METHODS(酒向メソッド)」を実践しています。そのポイントは7項目で、①筋力②体力③バランス④関節可動域(柔軟性)⑤認知機能⑥健康医学、そして⑦楽しむことです。
①筋力は、高齢になると屈曲筋が優位になり、パーキンソン病のような前傾姿勢、体幹が傾くといった姿勢になりがちです。このため、伸展筋=関節を伸ばす際に働く筋肉を鍛えることが重要です。先に挙げた抗重力筋を鍛えます。さらに、殿筋群と太ももを鍛えることが重要です。100歳でもヒップアップしたお尻を保てれば、転倒や骨折は防げます。
②体力は、有酸素運動を50~60分間は続けることが重要です。週1~2回継続することで維持できます。
③バランスは、脊柱起立筋と大腰筋の強化訓練が必要です。下腹部を引き締める効果もあり、転倒予防にもなります。
④関節可動域は、大きな関節である股関節、膝関節、脊椎、肩関節、肘関節などを伸展することが重要です。知らない間に屈曲した状態になって伸びなくなってしまいます。関節可動域を保つと、しなやかな動きで疼痛予防ができます。