醜聞でも学力は麻布に匹敵「駒場東邦」は受験者に狙い目か
「東京の私立男子中高一貫校の御三家という言い方は、もはや死語になりつつある」と話すのは大手予備校の幹部。御三家とは開成、麻布、武蔵のこと。1982~2020年、39期連続で東大合格者数トップを走る開成を別格として、他の2校はどうも冴えない。
武蔵は2000年以降、一度もトップ10入りがなく、2020年の東大合格者数は20人で32位。麻布は1954年以来、66期連続(入試が中止になった69年を除く)でトップ10入りを果たしているものの、20年は63人(6位)と、前年の100人(3位)から急降下した。
その麻布と同数の6位だったのが駒場東邦(世田谷区池尻)である。1990年代からトップ10に時々、名を連ねるようになり、21世紀に入ると、その常連になっていたが、どうしても麻布に追いつくことはできなかった。
「医学部を擁する東邦大が東京でも有数の進学校を作ろうと、1957年に創立したのが駒場東邦。山の手の家庭の生徒が多く、地域的に受験者層が重なる麻布に追いつけ追い越せとやってきた。それだけに、同数とはいえ、今回、肩を並べたことは正直、うれしいの一言に尽きます」