著者のコラム一覧
田中幾太郎ジャーナリスト

1958年、東京都生まれ。「週刊現代」記者を経てフリー。医療問題企業経営などにつ いて月刊誌や日刊ゲンダイに執筆。著書に「慶應幼稚舎の秘密」(ベスト新書)、 「慶應三田会の人脈と実力」(宝島新書)「三菱財閥 最強の秘密」(同)など。 日刊ゲンダイDIGITALで連載「名門校のトリビア」を書籍化した「名門校の真実」が好評発売中。

麻布、開成、武蔵も…学習塾に支配される名門進学校の厳しい現実

公開日: 更新日:

■長いものに巻かれようとしなかった武蔵

 かつて東大合格者数トップ10の常連だった武蔵だが、99年の7位(64人)を最後に、以降はずっとランク外。ここ5年を見てみても、2017年32人、18年27人、19年22人、20年21人、21年28人と、昔の栄光時代を知る者にとっては物足りない結果が続いている。

 閉塞する状況を打破すべく、19年4月に校長として招聘したのが埼玉県立浦和高校で13年4月から18年3月まで校長を務めた杉山剛士氏だった。浦和高校時代は同校出身の佐藤優氏(作家、元外交官)と対談するなど、積極的に学校のアピールに努めた。

「杉山さんは武蔵OBですが、とてもフレキシブルな考えの持ち主。武蔵の校長に就いてからは、SAPIX小学部が協賛するフォーラムで講演するなど、学習塾とのつきあいもいとわない。こうした効果が現れるのは数年後でしょうが、必ずいい結果に結びつくと信じています」(学校法人関係者)

 ますます存在感を増す学習塾。どこか本末転倒のような気がしてならない。

■関連キーワード

最新のライフ記事

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    相撲協会の逆鱗に触れた白鵬のメディア工作…イジメ黙認と隠蔽、変わらぬ傲慢ぶりの波紋と今後

  2. 2

    中居正広はテレビ界でも浮いていた?「松本人志×霜月るな」のような“応援団”不在の深刻度

  3. 3

    キムタクと9年近く交際も破局…通称“かおりん”を直撃すると

  4. 4

    《2025年に日本を出ます》…團十郎&占い師「突然ですが占ってもいいですか?」で"意味深トーク"の後味の悪さ

  5. 5

    ヤンキース、カブス、パドレスが佐々木朗希の「勝気な生意気根性」に付け入る…代理人はド軍との密約否定

  1. 6

    中居正広の女性トラブルで元女優・若林志穂さん怒り再燃!大物ミュージシャン「N」に向けられる《私は一歩も引きません》宣言

  2. 7

    結局《何をやってもキムタク》が功を奏した? 中居正広の騒動で最後に笑いそうな木村拓哉と工藤静香

  3. 8

    ロッテ佐々木朗希は母親と一緒に「米国に行かせろ」の一点張り…繰り広げられる泥沼交渉劇

  4. 9

    渡辺徹さんの死は美談ばかりではなかった…妻・郁恵さんを苦しめた「不倫と牛飲馬食」

  5. 10

    高校サッカーV前橋育英からJ入りゼロのなぜ? 英プレミアの三笘薫が優良モデルケース