赤ちゃんに寄り添う会社「コンビ」が1961年に「スワン型のオマル」を開発した理由
誰もが見覚えのあるあのスワン型のオマル。開発したのがベビーカーでおなじみのコンビ。
開発当初は、大人用のホーロー製や木製のものが転用され、幼い子どもにとって不安定で使いにくかった。それを当時、新素材だったプラスチックを採用し、握り取っ手をつけることで安定性を確保。排泄(はいせつ)中に飽きないためにスワンデザインを取り入れ、1961年に「コンビオマル」として発売された。オマル第1号は、当時のくみ取り式トイレでの幼児落下事故を少しでも防ごうという安心への配慮を形にするきっかけにもなった。
ちなみにスワンの目は、一つ一つ手で描いていたのだという。
こういったベビーに寄り添う姿勢は皇室にも伝わり、陛下が愛子さまを背負う際に同社の「スティックキャリア」を使用したという逸話が残る。コンビは、さらに進化した赤ちゃんの寝かしつけ電動ベビーラック「ネムリラ」を開発。
これは自動で揺れて平均5分42秒(入眠するまでの平均時間)で赤ちゃんの寝かしつけができるスグレモノ。1分間のスイング数は約69回と母親の心拍数に近く、眠りやすい周期で揺れるため、子育て世代の支持を得ている。