止まらぬ安倍派裏金拡大…悪質な「中抜き」に特捜も強い関心、いくらまで膨れ上がるのか
中抜き議員の一部は、安倍派の口座ではなく、個人の口座にパー券代金を送金するように依頼。特捜は口座の入金記録などから、実態解明を進めているとみられる。
■パー券購入企業がタレコミすれば…
安倍派のパー券を買っていた企業側もカンカンだ。地検捜査に全面協力する企業があってもおかしくない。
中抜きは、派閥を経由しないため、派閥側の収支報告書やキックバックリストからは分からない。政治団体と異なり企業は収支報告の義務がなく、支出の調べようがなかった。ところが、企業が自主的にパー券購入を特捜に教えれば、動かぬ証拠となる。
「パー券を購入し、政権派閥に“アピール”したつもりが、中抜きされ、議員の懐に入っていたのですから、企業側が怒るのは当然でしょう。裏金づくりに失望し、特捜に情報提供する企業もあるのではないか。今、報道されているのは、安倍派のキックバック分だけで5億円です。キックバック同様、中抜きも広く行われていたとすれば、キックバックに匹敵する金額になってもおかしくない。裏金総額10億円超えもあり得るでしょう」(上脇博之氏)
特捜は近く、安倍派事務所への強制捜査に乗り出す方針だ。すべてのウミを出し切れるか。