そうだ、行こう! 神保町の老舗喫茶店とビアホールで静かに酒を飲む心地よさ
そうだ!「ランチョン」へ行こう!
小腹が減ったアタシはここの昭和のナポリタンを、と思ったが、すぐ心変わり。そうだ! 「ランチョン」へ行こう!
神保町で決して忘れてはならない店のひとつ。靖国通りを渡り、老舗ビアホールのランチョンへ。隣の地下にはここも忘れてはならないスマトラカレーの共栄堂。一瞬迷うアタシ。ビールの魅力に抗えず、らせん階段を上がる。靖国通りを見下ろせる、窓際の小さなテーブルに案内される。店内も見渡せ、実に居心地がよい。
まずはハーフ&ハーフ(730円)で一人乾杯。ビールには牡蠣フライが定番だが、今日は「カキのベーコンプロシェット」(1400円=写真)。大ぶりの牡蠣をベーコンで巻き、串刺しにしてソテーしたもの。ちょっとシャレているでしょ。で、これがまたバカウマ(円生師匠風に)。牡蠣とベーコンの相性が実に良く、一口であんぐり。そこにハーフ&ハーフを流し込む。完璧。
店内は30代後半から70代までの大人たちで賑わっている。若い連中が集まる酒場にありがちな絶叫に近い大声は聞こえてこない。それぞれがちょうどいい音量で話をしている。心地よいざわめき。これが大人の店の雰囲気なのだろう。オーナーの鈴木寛さんは「ランチが終わり一息ついた3時ごろから、60代以上のリタイア世代がおひとりでよく来てくださいますね」。
アタシみたいな客だね。時間帯にもよるだろうが若い学生やサラリーマンは少ないようだ。最近は減ってきたが、こういう店で生ビールの一気飲みなんかやられたらそれこそ大迷惑だ。