「逆走しても大丈夫」「注意されるだけでしょ」…自転車の交通違反が許される時代はもう終わった
昨今、自転車の悪質・危険な運転による事故や交通違反は後を絶ちません。警察庁の統計によると、2023年中、自転車が当事者となった交通事故(自転車関連事故)は、7万2339件、事故全体に占める割合は23.5%にのぼりました。もちろん、すべてが自転車の悪質・危険な運転によって引き起こされたものではありませんが、自転車による交通違反の検挙件数自体も過去10年で飛躍的に増加しています。
道路の交通の安全において、自転車の悪質・危険な運転者の摘発は、極めて重要なものとなってきていました。
このような状況を受け、2024年3月5日、自転車の交通違反に反則金制度を導入することを盛り込んだ、道路交通法改正案が閣議決定しました。
交通違反の反則金制度は、運転者が交通違反をした際に、一定期間内に反則金を納付すれば、罰金刑などの刑事罰の対象とならず、前科を付けることなく、交通違反が処理される制度で、いわゆる「青切符を切られる」と呼ばれているものです。
現在、反則金制度は車やバイクの交通違反に適用され、自転車には適用はないのですが、しかし、今回の道路交通法改正案により、変わります。自転車による信号無視や一時不停止、右側通行など、交通違反にあたるものの、刑事事件の対象となるほどではない交通違反が、この反則金制度の対象となりました。