海外マラソンコレクター珍道中記 OLが減量目的で走り始め、今や43カ国53大会に!
【ルワンダ・チャレンジマラソン】コースの赤土で石を踏んでヒヤッとした
主催はシリアオリンピック委員会で、参加者はその来賓扱い。マラソン後には、ドレスコードありのパーティーも開催され、「観光大臣らしき人のあいさつも受けました」。レバノンのベイルートまで各自で行き、そこからは同委員会が送迎してくれたそうだ。
「首都キガリの空港に到着して、開催場所のルワマガナが50キロも離れていることで途方に暮れ、移動手段を探して声をかけた男性に『送ってあげる』と言われたんです。その車中で男性はルワンダの厳しい内戦時代を淡々と語り、その生き残りであることに気づき、自分の無知と愚かさを恥じました。『内戦の影響で周りの国より遅れているけど、頑張って少しずつ成長している。そんな国に遠い日本からマラソンに参加してくれたのは勇気をもらえたから』というのが、男性が私を送ってくれた理由でした。しかも帰国日時を伝えると、『その日も送ってあげるよ』と本当にルワマガナまで来てくれたのです」
コースはハーフの折り返しで7キロまで舗装路。そこからは赤土だった。「男性に戦死者の骨が埋まっていることを聞いていたので、石を踏んだときはヒヤッとしました」というが、それでもうれしさがあったという。
「一つはやっぱり沿道の応援です。往路は珍しいアジア人を不思議そうに見つめる感じでも、復路は一生懸命応援してもらえ、手を叩いて励ましてくれるんです。もう一つは、完走メダルをもらえたこと。実はメダルは先着順で、私がゴールしたときはすでにありませんでした。しかし、宿泊先のホテルで完走Tシャツを着て食事していたら、英国人に『マラソンを走ったのか?』と声をかけられ、話をしていると彼は運営側のスタッフで、メダルの話になると、『あるからあげるよ』と。だったら、最初から用意しておいてよ、という感じですが、エイドの“売り切れ問題”も含めてアフリカあるあるです」