稚内市立図書館(北海道)樺太、南極、利尻、礼文の資料ならここ
壁のレンガには寄付者の名前が入ったプレートが
「1949年に市制が施行され稚内市に。同じ年に市立図書館が開館していますので、75年かけて集めているのは樺太や南極に関する資料です。中でも樺太関連の資料は約1700冊。これからも最北にある国境の図書館として、樺太の資料の収集は積極的に継続していくつもりです。それに宗谷地区の郷土資料や利尻島、礼文島に関するものにも注力しています。礼文島の高山植物の資料などは貸し出しも多いですね」(近藤さん)
壁材には地元で取れる珪藻土を使用。稚内は日本海、オホーツク海、宗谷海峡と三方を海で囲まれていて湿気が多い。そのため湿気を取って耐火性、断熱性に優れ、防音効果もある珪藻土を建材として使用している。
正面から向かって右側の壁のレンガは、図書館を建てるときに1人2000円の寄付を募り、2つずつ積んでもらったもの。そのとき寄付をした人の名前が壁のプレートに刻まれている。
年間の来館者は6万、7万人ほど。用途に合わせたさまざまなスペースが「ぬくもり」を生み出し、地元にもしっかりと根付いている。
●住所 北海道稚内市大黒4-1-1(℡0162・23・3874)
●開館時間 月曜、毎月最終木曜を除く10~20時(土日、祝日は18時まで)
●アクセス JR南稚内駅から徒歩10分