「年収103万円の壁」見直しに自民・森山幹事長「財源示せ!」国民民主に“先制パンチ”の腹の中
2025年に持ち越された「103万円の壁」問題は、結局「123万円」への引き上げでジ・エンドとなるのか──。8日、自民党の森山裕幹事長が所得税の課税最低ライン「年収103万円」の見直しについて「相応の財源が必要だ」と口にした。「178万円」への引き上げを求めている国民民主党に対して、改めて「財源を示せ」と要求した形だ。
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「103万円の壁」問題について石破政権は、昨年12月、178万円への引き上げを求める国民民主を振り切り、123万円に引き上げることを決定。ただし、国民民主党とは、ひきつづき自民、公明、国民民主の3党で協議をつづけることで合意している。
ところが、新年早々、いきなり森山幹事長が、国民民主に先制パンチ。熊本市で開かれた自民県連会合で挨拶し、103万円の壁引き上げについてこう語ったのだ。
「財源の裏づけのない話をしてはいけない。国をおかしくしてしまう」「7兆円、8兆円の財源をどこに求めるかをしっかり考えずに、イギリスの『トラス・ショック』のようなことが起きれば、えらいことになる」
財源の裏づけがなく大型減税をしたイギリスが、「通貨安」「株安」「債券安」のトリプルショックに見舞われた実例をあげることで、国民民主を牽制したのは明らかだ。
「どうやら石破政権は、103万円の壁について国会で堂々と審議するつもりのようです。178万円への引き上げを求めている国民民主に対して、『7兆円もの財源をどうするのか』と正面から問うた方が得策という計算もあるのでしょう。予算案が衆院を通過するかどうか、ヤマ場をむかえるのは2月下旬。少なくても、それまでは妥協しないつもりのようです」(自民党事情通)