話をするとネガティブに感じられる人、そうでない人…「脳の使い方」の圧倒的な違い

公開日: 更新日:

人への「ムラ」をなくしたい

 私たちの脳にはポジティブとネガティブ、2つの感情システムが備わっています。1970年代の研究で、これらは脳の左右で別々に働いていることが判明しました。左脳が活性化すると前向きな気持ちになり、右脳が活性化すると物事を否定的に捉えやすくなるのです。

この仕組みは、人と人との関わりにも大きな影響を与えています。誰かと会話をするだけで元気をもらえる人もいれば、話をしているうちに疲れてしまう人もいるのはなぜでしょうか?

 行動科学的な視点から、人間関係における「トゲ」をなくして他者と生きる術に迫った『あいては人か 話が通じないときワニかもしれません』(サンマーク出版)より一部抜粋、再構成してお届けします。

  ◇  ◇  ◇

 あなたのまわりに、口を開けば、その場の雰囲気を台無しにしてしまう人はいないだろうか? 逆に、ちょっとした言葉を口にするだけで、重苦しい雰囲気をぱっと明るくする人は?

 この違いは何から生まれるのか。こうした人たちはどんな行動をとり、どんな言葉を口にしているのか。また、その場の雰囲気をぶち壊すのではなく、明るく楽しい雰囲気にするテクニックを身につけることはできるのか。

 他者と気分よくコミュニケーションするには、何より脳のメカニズムを理解しなければならない。何が、脳に立ちこめた分厚い雨雲を吹き飛ばし、お日さまを輝かせてくれるのだろう?

◼️「エネルギー泥棒」にならないために

 あなたのまわりには、こちらのエネルギーを吸い取ってしまうような、とてもネガティブな人はいないだろうか? いうなれば、「エネルギー泥棒」だ。

 その人が立ち去ったとたん、こちらはエネルギーが底を突いたように、ぐったりしてしまう。なくなったエネルギーが補充されるまで、しばらくかかるだろう。いつもの自分に戻るには、リカバリータイムが必要だ。

 反対に、活気にあふれ、こちらまで晴れやかな気分にしてくれる人はいないだろうか? その人はまわりにエネルギーをたっぷり放ち、近くにいる人はそれを取り込む。

 その人の伝染力は絶大だ。その人と会えば、こちらまで心がうきうきして活力が湧いてくる。あたかもエネルギーが満タンになったように元気が出て、足取りまで軽くなる。

 私たちは互いに、驚くほど影響し合っている。内なる太陽とともに歩きまわっているような人に会えば、こちらまでその光に照らされているような気分になる。逆に、いつも雨雲の下にいて、土砂降りの雨のなかから世の中を見ているような人に会えば、こちらまでずぶ濡ぬれの気分になってしまう。

 こうした心の空模様は、それが自分のものでも、他者からさらされる場合でも、活力のレベルに大きく影響する。また仕事にも、気分にも、そしてもちろん自分がまわりの人に何を伝染させるかにも影響する。その影響は、職場全体の効率や生産性にもおよぶ。

 いったい何が起きているのだろう。また、なぜ、そうなるのだろうか。

最新のライフ記事

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    「ダウンタウンDX」終了で消えゆく松本軍団…FUJIWARA藤本敏史は炎上中で"ガヤ芸人"の今後は

  2. 2

    大阪万博「遠足」堺市の小・中学校8割が辞退の衝撃…無料招待でも安全への懸念広がる

  3. 3

    のんが“改名騒動”以来11年ぶり民放ドラマ出演の背景…因縁の前事務所俳優とは共演NG懸念も

  4. 4

    フジ経営陣から脱落か…“日枝体制の残滓”と名指しされた金光修氏と清水賢治氏に出回る「怪文書」

  5. 5

    【萩原健一】ショーケンが見つめたライバル=沢田研二の「すごみ」

  1. 6

    中居正広氏の「性暴力」背景に旧ジャニーズとフジのズブズブ関係…“中絶スキャンダル封殺”で生まれた大いなる傲慢心

  2. 7

    木村拓哉の"身長サバ読み疑惑"が今春再燃した背景 すべての発端は故・メリー喜多川副社長の思いつき

  3. 8

    大物の“後ろ盾”を失った指原莉乃がYouTubeで語った「芸能界辞めたい」「サシハラ後悔」の波紋

  4. 9

    【独自】「もし断っていなければ献上されていた」発言で注目のアイドリング!!!元メンバーが語る 被害後すぐ警察に行ける人は少数である理由

  5. 10

    上沼恵美子&和田アキ子ら「芸能界のご意見番」不要論…フジテレビ問題で“昭和の悪しき伝統”一掃ムード