西村康稔氏が“抜け駆け”で政倫審出席のウラ…裏金事件めぐる安倍派若手の反乱に「5人衆」真っ青
ボスの思惑を察した安倍派最高顧問も焚きつけ
中堅・若手の不満は日に日に高まっている。党幹部のお手盛りヒアリング調査の報告書も〈派閥なら派閥らしく、トップが腹を据えるべき〉〈派閥総会で、誰も責任を取ろうとしない〉〈派閥の上に立つ人間が責任をとらないといけない〉など、匿名ながら5人衆に対するグチのオンパレード。大新聞を広げれば連日、政治面には5人衆に責任を求める若手の匿名コメントがあふれている。
若手反乱の機運を察してか、「政倫審は真相解明のいいチャンスだ」と訴えたのは、安倍派最高顧問の衛藤征士郎・元衆院副議長だ。裏金1070万円で野党に出席を求められている51議員のひとり。20日、東京新聞(デジタル版)の取材に政倫審出席を明言した上で、「要請がある方は全員出席して説明すべきだ」と焚きつけた。
「実は安倍派内で衛藤さんはずっと森さんにニラまれ、要職から外され続けた経緯がある。派内で親しい間柄の塩谷さんを、まるで人身御供として野党に差し出す動きの裏に森さんたちの思惑を察し、牽制の意味合いを含めて発言したのでしょう」(自民党関係者)
安倍派内は最高顧問の発言に不満分子が刺激され、中堅・若手は一斉に「俺も、俺も」と政倫審出席に雪崩を打ちかねないムードだ。さすがの西村氏も「じゃあ俺も」と言わざるを得なくなり、他の5人衆も追従すれば、若手に「どうぞ、どうぞ」と突き放される展開だってあり得る。その時、森元首相と5人衆が「聞いてないよオ!」と嘆いても、後の祭りだ。