岸田派から消えた「裏金558万円」…それでも首相は“お咎めナシ”でいいのか?
自民党執行部は、来週にも裏金を受け取っていた安倍派と二階派の議員、約80人に処分を下す予定だ。安倍派の幹部は、最低でも「次の選挙は公認しない」という処分になると予想されている。
ところが、派閥のパーティーを利用して裏金をつくり、事務方が立件されたのは岸田派も同じなのに、派閥会長だった岸田首相は“お咎めナシ”になりそうだという。岸田本人も処分を受ける気はサラサラないようだ。
25日の参院予算委員会。自身の処分について聞かれた岸田は「自民党の歴史のなかで現職の総裁が処分された例はない」と説明。「(岸田派は)支出については何ら問題はないとされている。議員への移転も生じていない」と開き直ってみせた。
要するに、派閥として裏金はつくったが、議員にキックバックしていないから「処分は不要」という理屈らしい。
しかし、この理屈に国民が納得するのかどうか。さらに「議員への移転も生じていない」という説明そのものに疑問が生じはじめている。「週刊ポスト」最新号が、<岸田首相が“宏池会のドン”に『裏金558万円』キックバック疑惑>と報じ、国会でも26日、この問題を野党議員が取り上げたのだ。