上場目指す「ポケトーク」の死角…親会社ソースネクストは2期連続赤字
AI(人工知能)搭載の携帯翻訳端末事業を手掛ける「ポケトーク」が上場準備に入った。みずほ証券を主幹事に選び、2025年中に上場申請して新規株式公開(IPO)を目指す。海外や法人事業を強化するのが狙いだ。
「東証プライム市場への上場が想定されています。上場時の時価総額は約1000億円になるとみられており、投資家の評価が高ければ米ナスダック市場への上場も見込まれています」(大手証券幹部)という。
ポケトークは来日外国人にはお馴染みだ。都内のタクシーでは乗務員がポケトークを使って乗車客と会話する光景もよく見られる。
ポケトークの親会社はパソコン向けソフトウエア販売のソースネクストだ。同社は大阪府立大工学部卒で日本アイ・ビー・エム出身の松田憲幸氏が1996年8月に設立した会社で、松田氏は会長兼CEOを務めているほか、22年2月から会社分割で子会社化した「ポケトーク」の社長兼CEOを兼任している。
■米国での業績がアップ