当面は「低PBR投資信託」が有望か…5カ月の運用成績は約22%のプラスと好調
日経平均株価やS&P500など株価指数に連動するインデックス投資に慣れてくると「もう少し高いリターンが得られないか」と欲が出てくる。しかし、指数を上回る運用を目指す「アクティブファンド」は、「インデックスファンド」に勝てないともいわれる。どうすればいいか。しばらくは、低PBR(株価純資産倍率)をテーマにしたETFや投資信託が有望かもしれない。
東証は2023年3月、PBRの低い企業に対し、改善要請をおこなった。低PBRとは、企業の保有資産よりも株価が安い状態を指す。低PBR解消には株価の上昇が欠かせない。すでに増配や自社株買いを実施して株価を上昇させた企業も多い。こうした企業に投資すれば値上がり益を確保できるが、個別銘柄に投資するのはハードルが高い。そこで誕生したのが「PBR1倍割れ解消推進ETF」だ。PBR1倍未満の企業の中から利益水準や財務状況を判断して投資銘柄を選択する商品で、上位には三菱UFJフィナンシャル・グループ、ゆうちょ銀行、住友商事などが組み入れられている。
運用成績はどうか。24年1月から5月20日までの騰落率を見ると、約22%のプラス。同じ期間のTOPIXが約17%のプラス、日経平均株価が約18%のプラスであることを考えると、6カ月弱で4~5%の超過リターンが得られたことになる。