著者のコラム一覧
有森隆経済ジャーナリスト

早稲田大学文学部卒。30年間全国紙で経済記者を務めた。経済・産業界での豊富な人脈を生かし、経済事件などをテーマに精力的な取材・執筆活動を続けている。著書は「企業舎弟闇の抗争」(講談社+α文庫)、「ネットバブル」「日本企業モラルハザード史」(以上、文春新書)、「住友銀行暗黒史」「日産独裁経営と権力抗争の末路」(以上、さくら舎)、「プロ経営者の時代」(千倉書房)など多数。

NTT(上)澤田純会長は財界活動に軸足 島田明社長に権限を集中して「王国」再生を目指す

公開日: 更新日:

 NTT法で、政府は株式の3分の1以上を保有すると定められている。

 党防衛関係費の財源検討に関する特命委員会の委員長を務める萩生田光一政調会長(当時)は当初、防衛力強化の財源確保に向けてNTT株の売却の是非を検討すると提唱していた。その後、NTT法が世界で競争する制約になっているとし、同法の廃止にまで議論が拡大。国際情報通信大手NTTの変革につながる可能性が出てきた。

 NTTの完全民営化構想に欣喜雀躍したのがNTTグループのドン・澤田会長だったとされる。

 18年6月、NTT社長に就任した澤田氏はグループ再編を進めてきた。20年末に4兆円超という国内企業のTOB(株式公開買い付け)で過去最高額を投じ、上場子会社のNTTドコモを完全子会社にした。

 NTTグループは再統合に向けて動き出した。澤田氏が持論とする「ドコモコムコム(ドコモ、NTTコムウェア、NTTコミュニケーションズ)の融合」だ。グループの再編で「グローバル企業になって国際市場で再挑戦」する。

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    大谷翔平の28年ロス五輪出場が困難な「3つの理由」 選手会専務理事と直接会談も“武器”にならず

  2. 2

    “氷河期世代”安住紳一郎アナはなぜ炎上を阻止できず? Nキャス「氷河期特集」識者の笑顔に非難の声も

  3. 3

    不謹慎だが…4番の金本知憲さんの本塁打を素直に喜べなかった。気持ちが切れてしまうのだ

  4. 4

    バント失敗で即二軍落ちしたとき岡田二軍監督に救われた。全て「本音」なところが尊敬できた

  5. 5

    大阪万博の「跡地利用」基本計画は“横文字てんこ盛り”で意味不明…それより赤字対策が先ちゃうか?

  1. 6

    大谷翔平が看破した佐々木朗希の課題…「思うように投げられないかもしれない」

  2. 7

    大谷「二刀流」あと1年での“強制終了”に現実味…圧巻パフォーマンスの代償、2年連続5度目の手術

  3. 8

    国民民主党は“用済み”寸前…石破首相が高校授業料無償化めぐる維新の要求に「満額回答」で大ピンチ

  4. 9

    野村監督に「不平不満を持っているようにしか見えない」と問い詰められて…

  5. 10

    「今岡、お前か?」 マル秘の “ノムラの考え” が流出すると犯人だと疑われたが…