メルカリは米国市場に見切りをつけるのか? 赤字続きでついに現地で100人レイオフ
フリマアプリのメルカリ(山田進太郎CEO)が6月に米国法人の現地社員の半数弱に相当する約100人を一時解雇(レイオフ)したことが明らかになった。米国事業はインフレによる取引停滞や中国系の格安電子商取引(EC)の台頭で営業赤字が続いており、いったん、規模を縮小して米国事業を仕切り直す狙いがあるとみられている。
メルカリの米国市場での苦戦はいまに始まったことではない。メルカリは2018年6月に東証マザーズ市場(当時)に上場。ユニコーン企業の誕生に市場は沸いたが、高まる市場の期待とは裏腹に、「メルカリの将来には大きな課題が立ちはだかる」と、金融関係者は厳しい指摘をしていた。メルカリの成長に欠かせない米国市場での苦戦だ。
メルカリの山田CEOは上場で得られる資金について、「まず海外事業への投資に振り向ける」と公言していた。狙いは、「日本の10倍といわれる米国フリマ市場で、イーベイに挑戦すること」(ITアナリスト)にあった。しかし、米国市場で新参者のメルカリが存在感を高めることは容易なことではない。
■創業の翌年に米国進出も存在感ゼロ