auじぶん銀行 田中健二社長(1)氷河期にプロミスに入社 電話営業でも効率を考えた

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「工場の工程ごとにキャパシティーが100、50、30、100だったとしたら、前後の100の部分を効率化しても生産性は上がらない。全体のキャパシティーは最大で30しかないからです。このボトルネックを改善しなければ、生産性は上がらない。これは工場だけでなく、ビジネス全般でもいえると思いました。ビジネスでもボトルネックを見つけ出し、そこを改善して最良の結果を出すことが重要だと改めて認識しました」

 2004年9月、「プロミス」は「三井住友銀行」と資本提携を結ぶ。プロミスは、三井住友銀行の傘下だったジャパンネット銀行(現PayPay銀行)のカードローンの保証をすることになった。田中は、そのプロジェクトリーダーを任されることになった。

「消費者金融」から「カードローンの保証」へと、まったく新しい業務に携わることになる。

「ジャパンネット銀行は三井住友銀行出身者で構成されていたので、消費者金融の考え方とは大きな隔たりがありました。銀行出身の方たちは、とにかく審査に慎重で時間がかかる。お客さまの立場からすれば手間がかかってしまう。それを理解してもらうのに苦労しました」

 プロミスの保証業務はうまくいったが、その後、消費者金融は過剰な貸し出しや高金利などが社会問題となり、プロミスの経営にも大きな影響を及ぼすことになる。 (つづく)

(経済ジャーナリスト・松崎隆司)

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