auじぶん銀行 田中健二社長(1)氷河期にプロミスに入社 電話営業でも効率を考えた
2024年オリコンの顧客満足度調査「ネット銀行」部門で総合1位となった「auじぶん銀行」。モバイルに特化した質の高い金融サービスを提供し、利用者から高い評価を受けている。
その原動力となったのが、現社長の田中健二(46)だ。
田中は1978年、東京・東大和市で生まれた。高校は地元の北多摩高校、大学は中央大に進学した。
「当時は政治に興味があったので、中央大学の法学部政治学科に進みました。政治のダイナミズムのようなものが感じられるのではないかと期待していたのですが、期待と違って歴史の勉強ばかりで、あまり勉強はしなかった。卒業したのは、ちょうど就職氷河期でした。就職先はメガバンクも考えましたが、銀行は経営危機の真っただ中。それもあって急成長していた消費者金融に関心を持ちました」
2001年4月、プロミス(現SMBCコンシューマーファイナンス)に入社。渋谷ハチ公前支店に配属された。23歳のときだ。
「渋谷ハチ公前支店は当時、社員は10人ぐらい。新宿支店や新橋支店と並ぶ都内の有力店舗でした。それこそティッシュ配りから、営業の電話までいろいろなことをやりました」