維新が抱える“出直しのジレンマ”…参院選1人区で「予備選」呼びかけも実施メド立たず

公開日: 更新日:

 来夏の参院選に向け、改選定数1の「1人区」での野党候補一本化について「予備選」の実施を訴えている日本維新の会吉村洋文代表(大阪府知事)は立憲民主党国民民主党に協力を呼びかけるが、予備選実施のメドは立っていない。吉村代表のひとり相撲にも映る。

 吉村氏の狙いは、衆院に続いて参院でも与党過半数割れに追い込むこと。全国32の1人区で与党vs野党の一騎打ちに持ち込めば、与党が「3勝29敗」の大惨敗を喫するとの試算もある。一本化は待ったなしだが、問題は候補者の選定プロセスだ。

 維新は予備選の制度設計の検討を始め、内部では世論調査を比較して一本化する案が浮上しているという。ただ、維新は2023年の大阪市長選の公認候補を選ぶ際、電話による世論調査で予備選を実施する予定だったが、総務省から公職選挙法に抵触する可能性を指摘されて断念した経緯がある。

 予備選の可能性が見通せない上、実施できたとしても、維新にメリットがあるのかどうか。14日の日経新聞(電子版)によれば、先の衆院選で各政党が得た比例票を来夏の参院選の各選挙区に当てはめたところ、維新が予備選で勝てる選挙区は滋賀、奈良、和歌山にとどまったという。

最新の政治・社会記事

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    ロッテ佐々木朗希「強硬姿勢」から一転…契約合意の全真相 球団があえて泥を被った本当の理由

  2. 2

    阿部巨人V奪還を手繰り寄せる“陰の仕事人” ファームで投手を「魔改造」、エース戸郷も菅野も心酔中

  3. 3

    香取慎吾《体型激変》の声も一蹴し「FNS歌謡祭」で魅了!1月には11年ぶりフジ連ドラ主演の好循環

  4. 4

    佐々木朗希の今季終了後の「メジャー挑戦」に現実味…海を渡る条件、ロッテ側のスタンスは

  5. 5

    また維新系の問題知事が…奈良県が2.7億円投入、無料K-POPイベントに注がれる疑惑の目

  1. 6

    フジテレビが2番組を終了させダウンタウン松本人志に「NO」を突き付けたワケ…日テレとは異なる対応

  2. 7

    お笑いバラエティーの頂点は千鳥・大悟に もう松本人志の復帰場所はどこにもなし

  3. 8

    ソフトB悪夢の本拠地3連敗「2つの敗因」…26イニング連続無得点よりも深刻なチーム事情

  4. 9

    テレビ界で加速する「松本人志不要論」…敬愛する島田紳助引退時も世代交代進み影響ゼロ

  5. 10

    無教養キムタクまたも露呈…ラジオで「故・西田敏行さんは虹の橋を渡った」と発言し物議