維新が抱える“出直しのジレンマ”…参院選1人区で「予備選」呼びかけも実施メド立たず
「維新は先の衆院選で前回選から約300万票の比例票を失い、全国政党化は遠のきました。今は政党として出直すタイミングであり、その試金石が来夏の参院選。すべての選挙区に候補者を出して党勢拡大を図るよりも、まず近畿圏で基礎を固めるつもりなのでしょう。いわば原点回帰です。野党一本化を進めれば、維新が絶対に勝たなければいけない選挙区で、他の野党の協力も得られるメリットはあると思います」(ジャーナリスト・鈴木哲夫氏)
参院1人区で勝利したことのない維新にとって、近畿3選挙区を押さえれば「大勝」かもしれないが、立憲も国民民主も予備選に後ろ向き。立憲の野田代表は候補者の一本化には前向きだが、予備選には「ひとつのアイデア」と言うにとどめている。国民民主の玉木代表に至っては13日放送のBSフジ番組で、「どういう形で予備選をやるのか分からないが、我々にはちょっと関係ない話」と素っ気ない。
総スカンの吉村代表が予備選にこだわるのは、一本化するにしても「野合」との批判は避けたいからだ。ジレンマを抱える維新が、非自民の受け皿となる大義を見失わなければいいのだが。