「トランプ劇場」第2幕…軍事力で領土を脅し取る歴史の亡霊「帝国主義」がよみがえる
「パナマ運河を返せ」「カナダを米国51番目の州に」――。一連のトランプ発言で浮かぶのは、自国利益のために、必要なら他国に介入する極めて利己的で厄介な孤立主義を歩む米国の姿だ。
ばかげた要求にはNOを突きつけないと、暴走は加速する。アジア外交でも中国抑止に夢中になるあまり「米国の安全上必要だから沖縄を再占領する」と言い出しかねない人物であることを、日本は覚悟すべきだ。 (敬称略=つづく)
▽半沢隆実(はんざわ・たかみ) 1988年共同通信社入社。社会部記者を経てカイロ特派員、パレスチナ紛争、イラク戦争、アフガニスタンなどを取材。ロサンゼルス、ロンドン、ワシントンの各支局長を経て特別編集委員。