旧五菱会残党が頼った“ヤミ金帝王”の画期的システムと、違法利息6億円ガッポリの巧妙手口

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「羽振りのいい生活に戻りたかった」「五菱会で味わった金貸しが忘れられず、再開した」

 指定暴力団山口組旧五菱会系のヤミ金融グループの元従業員は、再び「ヤミ金」に手を染めたきっかけについて、こう供述している。無登録、高金利で金を貸し付ける貸金業を営んだとして、警視庁生活経済課は22日までに、貸金業法違反(無登録営業)などの疑いで東京都大田区の無職、針谷恭輔容疑者(44)ら男女4人を逮捕した。

 五菱会は2000年代前半、全国に1000店舗以上を展開し、生活困窮者に高金利で金を貸し付け、1000億円超を荒稼ぎした。五菱会を率い、「ヤミ金の帝王」と呼ばれた男は名簿業者から入手した多重債務者リストをコンピューターで管理。DMで無担保融資を持ちかける新たな「ヤミ金システム」を構築し、莫大な利益を上げた。しかし、ヤクザまがいの厳しい取り立てが社会問題化。03年、ヤミ金の帝王が逮捕され、同会は消滅した。

 針谷容疑者はかつて五菱会のヤミ金グループのメンバーとして、顧客管理や貸し付け、取り立てを担当。18年に再び自身でヤミ金業を設立した。再開にあたって頼ったのが、五菱会が多重債務者の個人情報を管理していた「センター」と呼ばれる組織だった。センターは客の返済期限が来ると、別の店舗に融資勧誘するよう指示。新たな融資を実行し、客の借金が膨らんでいく仕組みだ。

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