神戸・長田区「ラーメン組長」射殺犯の絆会No.2が「伝説のヒットマン」と称される理由
昨年4月、神戸市長田区のラーメン店の店主で6代目山口組の中核組織「弘道会」(名古屋市)の直参「湊興業」の余嶋学組長(当時57)のタマを取ったのは、敵対する組織の「伝説のヒットマン」だった──。
「ラーメン組長」が厨房内で頭部を拳銃で撃たれ、即死した事件が21日、急展開。兵庫県警暴力団対策課は対立する「絆会」ナンバー2の金澤成樹(本名・金成行)被告(55)が事件に関与した疑いがあるとして、逮捕する方針を固めた。
「事件は開店前に発生した。犯人は怪しまれないように近づき、開店の準備をしていた余嶋組長を動けない状態にして拳銃の銃口を口に突っ込み、ほぼ一発で仕留めている。銃弾は右目の下から入って脳内で跳ね、射出創はなかった。県警は当初、死因は脳梗塞と判断し、緊急配備を敷かず、まんまと逃亡を許してしまった」(捜査事情通)
金澤被告は2020年9月、長野県宮田村で元弟分の宮下聡組長を銃撃し、重傷を負わせたとして、殺人未遂容疑で重要指名手配されていた。
事態が大きく動いたのは今年2月1日。金澤被告は3年あまり国内を転々としながら逃亡を続けていたが、仙台市内のアパートに1人でいたところ、長野県警に身柄を拘束された。警察はのべ3万9000人を動員し、捜査に当たってきた。