各球団“マー君キラー”に聞いた 楽天・田中将大の「攻略法」
走者がいない時の田中は、変化球をよく投げる。スライダー、フォークをはじめ、シュート、チェンジアップ、カットボール、ツーシーム、カーブと持ち球は多彩。直球は140キロ台中盤がほとんどだ。ところが、星野監督が「アイツはピンチにならないと本気を出さない」と話すように、走者を出すや150キロ超の速球を中心に、決め球のスプリットも投げるようになる。
オリックスの糸井嘉男(32)は「今季、僕は田中から14打数6安打? はあ、ありがとうございます」と言った後、「僕はどうでもいい場面でしか打ってませんよ。マーくんは何段階ものギアを持っている。本気を出すと配球も変わるし、ボールひとつひとつがエグくなる」と脱帽。さらに取材した日刊ゲンダイ本紙記者に何度も、「本気のマーくんの時の打席に立たせてあげたい」と言うくらいなのだ。
日本ハムにもチーム内で「マーくんキラー」と呼ばれていた選手がいる。13打数6安打と田中を“カモ”にした中島卓也(22)である。
「まず、速球系の変化球に対応するため、バッターボックスの前の方に立つ。変化する前に打つことで、速球系の変化球をすべて直球にしてしまうことです。あとはなるべくストレート狙い。外角の直球を少し引き付けるようにして、反対方向に飛ばすように意識していました。引っ張るという意識は最初からありませんでしたね。とにかく追い込まれるまでがチャンス。ファーストストライクなどは積極的に狙っていきました。自分で編み出した対策か? まさか! コーチの方々が『何とか田中を打とう』と考えてくれた方針に従っただけですよ」
ロッテ打線はご参考あれ。