即戦力重視&ゴリ押しが一転…中日・落合GMの不気味な沈黙
監督時代とはえらい違いである。中日の落合GMが挑んだ初のドラフト。注目の1位指名は、松井裕樹だった。
谷繁兼任監督がクジで外し、外れ1位は何と高校生の鈴木翔太投手(聖隷クリストファー高=18)。落合GMは監督時代、大学、社会人の指名が多く、即戦力重視のドラフトを好んだ。オリックスが単独1位指名したJR東日本の吉田一将の指名もあるといわれたが、それとは真逆の高校生。谷繁監督は鈴木の指名について「将来性というところはチーム的に一致していた」と説明。落合GMも同意したという。
しかも、前回監督時はドラフト直前に自らの希望選手を“ゴリ押し”したこともあった。08年はスカウトが大田泰示(東海大相模高)の1位指名を固めていたのを、ドラフト当日になって「野本でいく」と1位指名。騒動になった。
が、今回のドラフトは平穏無事に終了。中田スカウト部長によれば、「GMからは『高卒3年目くらいで面白い選手はいないか?』と聞かれて、『(4位で指名した)阿知羅(JR東日本)というのがいる』と話したら、GMも名前を知っていた」と明かし、きちんと意見交換も行われたもよう。