NHK杯SP首位 浅田真央に佐藤コーチ「不安要素あった方がいい」
開幕から好調をキープする浅田に、しかし、一抹の不安がささやかれている。ここにきて「完璧な演技をしたい」と話すなど、よりハイレベルな演技を披露したいという欲が強まっているのだ。
佐藤コーチがこう言った。
「(フィギュアスケートは)採点競技だけにデリケート。完璧を求めるあまり、力みから(技の)失敗につながるのが不安材料です。特に今季はいかに自然体で臨めるかが勝負の分かれ目になる。浅田に限らず、(フィギュアスケーターの)永遠の課題ですが」
滑りに納得がいかなければ、氷上練習に加えてトレーニング量を増やすなど、佐藤コーチがセーブするのに苦労するほどらしい。
「本人にトレーニングを任せると、特定の筋力だけ集中して強化するため、体のバランスが悪くなる。オーバーワークは故障につながりかねないし、抑えるのに大変なんです」と同コーチはこぼしている。
今大会を終えると、12月5日からはGPファイナル(福岡)、同21日には全日本選手権と、五輪代表選考会を兼ねた大会が続く。その1カ月後には四大陸選手権が控えるなど、ソチ五輪までハードスケジュールを強いられる。
120%の力を出したいという「欲」が落とし穴にはまったり故障につながる可能性もあるとコーチは心配しているのだ。