NHK杯SP首位 浅田真央に佐藤コーチ「不安要素あった方がいい」
「あまり調子が良過ぎるのも、かえって不安になります。この時期はむしろ、多少なりとも不安要素があった方がいいのかもしれません」
多くのフィギュアスケーターを育てた佐藤信夫コーチ(71)がこう明かした。ソチ五輪での表彰台を目指す浅田真央(23)に関してである。
フィギュアスケートGPシリーズNHK杯(8~10日、東京・代々木体育館)が開幕。初日の女子ショートプログラム(SP)は米国杯に次いで今季2勝目を狙う浅田が71.26点の高得点をマークして首位に立った。
前日の会見で「集中して自分のいまできるものをすべて出したい」と話した通り、武器のトリプルアクセルを無難にこなし、最後のダブルループを回転不足と判定されたものの、ジャンプ、スピンとも最高の「レベル4」の評価を得た。
GPファイナル出場が決まる表彰台に向け、幸先のいいスタートを切った。
試合後の浅田は「きょうはジャンプだけじゃなく、表現力も出せたと思う」と納得の表情。アクセルで珍しくミスが出たものの「たまには、こういう時もあるかな」と笑い飛ばす余裕も見せた。