他球団も首をひねる 原監督の「即戦力投手」狙い
他球団の編成担当者に言わせれば、「これ以上、巨人に即戦力投手っている?」と疑問符がつく。
それはそうだ。日本一を逃した原監督はこのオフ、最重要補強ポイントを「即戦力投手」に定め、広島の大竹寛(30)や中日の中田賢(31)を調査。大竹の獲得に動くとされている。11日の一部報道では、阪神の先発で残留が流動的なスタンリッジ(35)を調査と出た。
しかし、巨人が投手難かといえば、決してそうではない。
今季は内海と菅野が13勝ずつ。杉内が11勝でこれに続き、先発3人が2ケタ勝利を挙げた。二軍で過ごす時間が長かったホールトンは短期間で9勝。5勝に終わったとはいえ、沢村には150キロを超える剛速球があり、原監督は「能力で言えばマー君級」とまで言う。
その上、今季台頭した19歳左腕の今村は正捕手の阿部が投球を絶賛。日本シリーズで3イニングを無失点に抑え、第7戦の先発大抜擢もささやかれたほど。首脳陣からの評価も高い逸材だ。先発ローテに定着できず、登板機会は少なかったものの、3年目の小山と高卒5年目の笠原の大型右腕は「ウチならバリバリのローテ投手。使わないなんてもったいない」と他球団の垂涎(すいぜん)の的になっている。人材はゴロゴロいるのである。