日ハム斎藤佑 新球シュートも投げなきゃ「宝の持ち腐れ」
右肩のケガで昨季1年を棒に振り、今や崖っぷちとなった日本ハムの斎藤佑樹(25)。起死回生の策としてオフに新球のシュートを習得し、紅白戦や打撃投手ではチームメートのバットを折りまくっていた。
ところが20日、3番手として登板したロッテとの練習試合では、3回を4安打1失点に抑えながらも、肝心のシュートは1、2球。これには中継していたアナウンサーや解説の金村暁氏も首をひねることしきりだった。
アナウンサーが「右打者にシュートを投げていませんね。もっとえげつない投手になってもいいのでは」と話したように、内角をえぐるシュートは死球になる可能性もある変化球。
それを逆手に取って「踏み込んで打てば体に当たる」と打者に意識させれば、投げる前から心理的優位に立てる。打者の踏み込みが甘くなり、外角の変化球の威力も増す。そのために習得したはずで、秘匿して効果のあるボールではない。
■デッドボールが怖いのか
斎藤は2イニング目に入るや、ひたすらフォークを多投し、必死になって抑えにいった。新球を試して打たれるのが嫌だったのか、それともぶつけるのが嫌だったのか、いずれにせよ斎藤の「弱さ」「甘さ」。少なくともロッテ打線にはそう映ったはずだ。