専門筋はこう見る 日本の有力選手が五輪本番に弱い理由
心の底から喜べないはずだ。女子ジャンプの高梨沙羅(17)が1日、ソチ五輪後初のW杯(個人第14戦=ルーマニア)で圧勝。5試合を残して2季連続の総合優勝を決めた。すると2日に行われた第15戦(ルーマニア)にも勝ってW杯4連勝。今季12勝目を挙げた。
ソチでは「金メダル確実」といわれながらまさかの4位。関係者の間では「一発勝負の五輪でメダルを取るより、年間成績で決まる総合優勝の方が価値がある」との声もあるが、裏を返せば、「一発勝負」の五輪に弱いということではないか。
それは女子フィギュアの浅田真央(23)にも言える。前回五輪でキム・ヨナ(23)の後塵を拝し、ソチでもショートプログラム(SP)のミスでメダルが消えた。
一方、長期休養や故障で不安視されていたライバルのヨナはノーミスで銀メダル。疑惑の採点がなければ五輪連覇だった。
沙羅と真央。金メダル候補の五輪惨敗を、スポーツ心理学が専門の児玉光雄氏(追手門学院大客員教授)はこうみている。