対戦相手もスカウトも絶賛だが…マー君を待つ「3つの試練」
田中将大(25)の投球をネット裏で見たア・リーグのあるスカウトはこう言った。
「一度の登板で判断するのは難しいが、最初にしてはとてもよかったんじゃないか。印象に残ったのはスプリットかな。落差がある。直球もよかったが、スピードは思ったほどではなかった。90マイル前半だったけど、最速はこんなものか? リポートでは95マイル以上出ると聞いていた。意図的にこの球速に抑えていたなら凄いことだ」
ア・リーグの別の球団のスカウトの評価はこうだ。
「球のバラツキが少ない。常に安定感がある印象を受けた。正直、このまま順調にスプリングトレーニングを消化して公式戦を迎えたら、対戦したくない(笑い)。重圧があったはずなのに、そんな姿を感じ取れないほど堂々としていた。スプリットが武器? もちろん、それも見ていたが、きょうは数球投げたスライダーの軌道、球速をチェックしていた。スライダーとスプリットが彼の武器なんだよね。この2球種を攻略しないといけないからね」
田中は1日(日本時間2日)のデビュー戦で2回を投げ、2安打無失点無四球、3奪三振。その投球内容を身内のヤンキースがベタボメするのは当然として、視察に訪れた他球団のスカウトもおおむね「要注意」と警戒心を強めたようなのだ。