対戦相手もスカウトも絶賛だが…マー君を待つ「3つの試練」
ひとつは滑りやすい公認球の問題だ。
「扱いは苦にしないかもしれませんけど、投げるボール自体が変わっているのは事実です。ボクもさほど意識はしていなかったのですが、プロ野球と比べて滑りやすく、若干大きな公認球を投げるには、日本にいたとき以上にしっかりと握らなければならない。それでリリースのときに知らず知らず力が入っていたのでしょう。次第に前腕の筋肉が張ってきたのです」(吉井氏)
いまは問題なくてもボールの違いが、これから体をむしばんでいく可能性は否定できない。
中4日の登板も同様に負荷がかかる。
「ボクがメジャーで投げていた当時は、中4日の間の2日間、ブルペンに入っていました。最初は全力で投げていたんですけど、登板を重ねていくうちに、体がしんどくなってきた。疲れが取れないまま次の試合のマウンドに上がるようになった。おかしいと思ってブレーブスのマダックスのブルペンをのぞいてみたら、キャッチボールに毛が生えた程度のピッチングだった。2日間の投球はあくまで感覚を失わない程度のものだったのです。中4日の調整は実際に経験しながら覚えていくものですからね」(吉井氏)