海外勢に萎縮 桐生祥秀に立ちはだかる「10秒の壁」
日本人初の9秒台が期待されるスプリンターが始動である。
陸上男子100メートルで日本歴代2位(10秒01)の記録を持つ陸上短距離の桐生祥秀(18=京都・洛南高)が4日、世界室内陸上選手権(ポーランド・ソポト、7~9日)に向けて出発した。今大会は60メートルに参戦する桐生は「決勝に進出するために日本記録を出したい。(予選、準決、決勝と)ラウンドを重ねたい」と朝原宣治の持つ6秒55の記録更新を誓った。
昨年の織田記念陸上で100メートル10秒01をマークして一躍、注目を集めた。日本人初の9秒台も期待されながら、招待選手として参加した6月のダイヤモンドリーグ(賞金レース)では10秒55、8月の世界選手権(ロシア・モスクワ)では10秒31といずれも平凡なタイムに終わった。
4月に東洋大に入学する桐生は「大学ではスタートダッシュに磨きをかけたい」とレベルアップを口にしたが、日本最速スプリンターの課題は技術よりメンタルにありそうだ。
■経験不足を克服