羽生は4回転ミスも…次の五輪「5回転ジャンプ」時代突入か
「回転に対する物理的限界はあるものの、今の選手は軽々と4回転を決める。解析技術も進歩しているので4回転を跳ぶ人は、必ず5回転を跳ぶためにどうすればいいかと考え、課題を克服するための努力をする。体操の鉄棒や床の技だって、昔なら想像もできないような高難度の技をマスターしている。同じですよ。5回転ジャンプなら、当然、4回転以上の助走スピードや高さは必要になるでしょうが、現在、4回転を軽々と跳んでいる人ならすでに練習でチャレンジしていると思う。ただし、フィギュアはスキーやスピードスケートなどとは違い、マテリアル(用具)の進化は望めない。人間本来の能力を向上させないとジャンプ回数はアップしない。5~6回転が限界ではないか」
■女子の主流は4回転
女子はどうか。
現在、最も難易度の高いジャンプは浅田真央の代名詞になっているトリプルアクセル(3回転半)。昨年末に引退した安藤美姫は女子選手として史上初の4回転ジャンプを成功させている。
「女子のジュニア選手たちは、18年平昌を目指して4回転ジャンプに挑んでいる。その頃は女子のジャンプは4回転が主流になると指導者たちは見ているからでしょう」(前出・平山氏)
羽生のコーチ、B・オーサーはジャンプ指導にたけている。世界で初めて5回転ジャンプを決めるのは羽生かもしれない。