鈴木良平CL観戦記「危惧されるペップバイエルンの前途」
欧州CL準決勝バイエルン・ミュンヘン―レアル・マドリード戦の第2レグ(日本時間30日早朝キックオフ)。王者バイエルンが巻き返し、決勝にコマを進めて現行CL初となる連覇達成に王手をかけると予想した。
ところが序盤からバイエルン選手は消極的プレーに終始。沈着冷静なGKノイヤーがミスを連発した。レアルのカウンター攻撃を過剰に恐れ、その心理的な負担がミスを誘発した。攻め込まれてはファウルを犯してセットプレーを与え、前半15分にCKから、その5分後にはFKから連続して失点。34分、バイエルンFWリベリがPA内まで攻め入ったが、手詰まりになってバックパス。それを拾われてFWベンゼマからFWベイルにボールがつながり、最後はC・ロナウドがゴール。カウンターのエジキとなって息の根を止められた。
前シーズンにCL、リーグ戦、カップ戦のタイトルを総ナメしたバイエルンは「連続3冠」を目指し、圧倒的なポゼッションサッカーで一時代を築いたバルセロナの指揮官グアルディオラを招聘(しょうへい)。盤石の強さを見せてリーグ戦を制覇した。