新球は3カ月で習得 メジャー初完封支えたマー君の器用ぶり
「全体的にきょうは(これまでで)一番良かったと思う。幅広くいろいろな球種を使って、いろいろな攻め方ができた」
ヤンキースの田中将大(25)が、14日(日本時間15日)のメッツ戦でメジャー初の完封勝利。チームの連敗を4で止める6勝目をマークして、こう言った。試合後の本人が効果的だったと振り返る「いろいろな球種」のひとつがチェンジアップだ。
田中は日本のプロ野球で、チェンジアップを投げていない。落ちる変化球はスプリットだけ。正確に言えば、投げたくても投げられなかった。
しかし、渡米後のフロリダキャンプで、首脳陣の助言もあって必要性を痛感。2月下旬のブルペンでチェンジアップを練習し始め、早くも実戦で使えるまでにした。新たな変化球を、3カ月足らずの間に手の内に入れたのだ。
田中はもともと器用な投手だ。
中学時代に覚えたスライダーはその日のうちに曲がり、高校時代にフォークを投げると1球目からストンと落ちた。しかも、いきなり試合で使えるレベルだった。