ヤ軍首脳陣が危惧するマー君「メジャー1年目」数々の壁
日本人投手、特にスターターが渡米して最初にぶつかる壁は、マウンドだといわれる。
メジャーのマウンドは日本に比べて硬く、傾斜もきつい。スパイクの歯で地面を掘りにくいため、軸足も踏み出す足も踏ん張りが利かない。だから、日本にいたとき以上に下半身に負担がかかる。日本人投手の多くがメジャー1年目にスパイクの歯の形状を頻繁に変えるのは、マウンドに対応するべく、試行錯誤を繰り返しているからだ。
投手によって個人差があるとはいえ、硬いマウンドの弊害が出るのは開幕から1、2カ月後。人によっては、ちょうどいまごろから異常を感じるようになる。足腰に疲れがたまり、次第に張りが生じるのだ。
松坂(現メッツ)や黒田(現ヤンキース)も、メジャー1年目はマウンドの差異に苦しんだ。
ヤンキースの田中(25)も、決して例外ではない。何人かの専門家は「田中はメジャーの硬いマウンドを苦にするタイプではない」と口をそろえる。実際、マウンドが変わっても結果を出しているし、「メジャーのマウンドはむしろ合っている」という指摘もある。