夜討ち朝駆け禁止のNYメディア マー君情報どう手に入れる?
いまやヤンキースのエース格となった田中将大(25)。NY紙への露出度も増すばかりで、気になるのは現地メディアが田中の情報をどうやって手に入れているかだ。
メジャーリーグのクラブハウスは、試合開始前の数時間、番記者たちに開放されている。試合後も一定の時間が経てば報道陣は選手の肉声を聞くことができる。
また東西で最大3時間ある時差対策として、各球団の広報担当は、最後まで試合結果を追わずとも、締め切りの関係で原稿が必要な記者のために、毎日十分な素材が満載の「ゲームデー・ノート」を提供してくれる。そこにはプロの広報マンのプライドが見え隠れする。我々はこんな素材を提供する。さぁ記者諸君のお手並み拝見、といわんばかりに。
しかし、記者たちはそれだけで原稿を書くわけではない。文章の中に他紙には載らない独自のエピソードやコメントを入れて独自色を出そうとする。以前、新庄剛志さんの通訳をしていた頃、球団広報が自宅まで押し掛けた日本人記者を厳しい口調で叱責したことがあった。日本人記者は独自情報が欲しかったがゆえに自宅まで行ったに違いないが、メジャーでは日本のような夜討ち朝駆けはご法度。アメリカの番記者が、取材対象を球場外まで追い掛けることはない。